今日は交通カードの新規購入方法、料金チャージの方法について紹介します。
2018年初頭から上海の地下鉄でもスマホ決済で地下鉄の乗車が可能になるとのことです。
画像元:上海磁悬浮今起手机扫码秒过闸机 力争明年初覆盖地铁全网
その前段階として2017年10月末から、浦東空港と地下鉄龍陽駅を結ぶリニアモーターカーで試験運用が始まっているんだとか。
上の画像元の報道によると、専用アプリを利用して2次元バーコードを表示させ、改札のバーコード読み取り機にかざすことでスマホ決済で改札を通れるようになるそうです。
公共交通もキャッシュレス化、カードレス化の波がやってきている上海です。
とは言え、まだまだ公共交通機関の乗り降りに便利な交通カードは健在。上海生活者の誰もが持っているカードです。
目次
交通カードで利用できる交通機関とその使い方は?
上海で発行されている交通カードは、タクシー、地下鉄、路線バス、フェリー、駐車場の精算に使えます。
画像元:上海交通カードHP
地下鉄やフェリーでは改札口で交通カードをかざし、改札のバーを前に倒して駅構内に入場します。
路線バスでは乗り口に設置されている精算機にかざし、ピッと音がしたらOKです。
タクシーでの支払いでは精算時に
(wǒyào) yòngkǎ/(ウォー3ヤオ4)ヨン4カー3
→(訳)カードでお願いします。
と伝えて運転手にカードを渡します。運転手は前方のカード読み取り機に交通カードをかざして決済、交通カードと領収書を渡してくれる、という流れです。
駐車場では入退場の際に機械に交通カードをかざすと自動的に料金が引かれます。
交通カードの購入場所
上海交通カードのオフィシャルホームページから購入できる場所が検索できます。検索ページのリンクはこちら
例えば「カード購入」「長寧区」「地下鉄駅」をチェックして検索すると・・・
このような検索結果が出てきます。
多くの地下鉄駅に設置されているセルフ販売・チャージ機
「自助机」というのはセルフ販売・チャージ機のことです。
一部設置されていない駅があるものの、多くの地下鉄駅にこの機械が設置されています。購入時には支付宝(アリペイ)か銀行カードを使います(現金は使えません)。
↑支付宝(アリペイ)
↑銀行カード(中国銀行の例) 画像元:中国銀行
地下鉄の有人窓口
「地鉄」と書いてあるのは「服务站(サービスステーション)」または「服务中心(サービスセンター)」という有人窓口がある駅です。
現金で交通カードを買いたい場合は、カード販売に対応している有人窓口に行く必要があります。
市内の郵便局や一部コンビニエンスストア
地下鉄の駅に行くのが不便な場合は郵便局や可的、好徳、良友というローカルのコンビニで買うこともできます。
↑中国の郵便局「中国郵政」のマークがあります。
上海交通カードオフィシャルサイトでの検索の際に「网点类型」に何もチェックを入れずに検索してみて下さい。結果がズラーっと出てきますよ。(多すぎると表示エラーになるので注意)
帰任などで交通カードを払い戻ししたい場合は、「退卡」にチェックを入れて検索して下さい。※下にも詳しく書きますが、払い戻しをする場合はカード内のチャージ残額を20元以下にしてください。
窓口で交通カードを購入する場合(現金支払い)
現金で交通カードを購入する場合は、有人の窓口に行く必要があります。
交通カードを購入する際は係の人にこう伝えましょう。
wǒ yào mǎi jiāotōngkǎ/ウォー3ヤオ4マイ3ジャオ1トン1カー3
→(訳)交通カードを買いたいのですが。
交通カードの購入にはデポジット(20元)が必要です。20元+自分がチャージしたい金額を係りの人に渡します。
おつりのないように(返ってくるお札がボロ札であることが多い為)渡すのがコツです。50元を渡す場合、30元チャージされている状態で返してもらうと良いですね。お金を渡しながら上記の言葉を伝えると通常は自然とそのようにしてくれると思います。
面倒なやり取りを回避!超便利なセルフ販売機
既に支付宝(アリペイ)設定済又は銀行カードを持っていて、かつ最寄りの駅にセルフ販売機がある場合はセルフ販売機で買うことが断然おすすめ。
中国の銀行口座開設方法はこの記事を参考に。
セルフ販売機なら現金の面倒なやり取りも、言葉も要りません。機械によっては交通カードの購入、チャージ、払い戻しがすべてできるのでとても便利です。
こちらはマルチ対応機の写真です。
セルフ販売機での交通カード購入方法
上の写真のマルチ対応機の機能はこのようになっています。
【セルフ機での交通カード購入の操作手順】
1.「公共交通卡」をタッチします。
2.「售卡(购卡)」をタップします。
3.取引金額を選択(入力)します。
4.支払い方法を選択します。
アリペイの場合
→自分の支払い用QRコード画面を出して、機械に読み取らせます。
銀行カードの場合
→差込口にカードを入れて暗証番号を入力します。
支払いが終わるとカード払出口が開くので、カードを取り出します。
セルフ機で交通カードにチャージする方法
1.最初の画面で「充值(チャージ)」をタップします。
2.このような指示が出たら
チャージしたいカードを右下の挿入口に入れます(指定の位置にきちんと置きましょう)。
3.取引金額を入力します。
4.支払い方法を選択します。
アリペイの場合
→自分の支払い用QRコード画面を出して、機械に読み取らせます。
銀行カードの場合
→機械の銀行カード差込口にカードを入れて暗証番号を入力します。
5.支払いが終わったら交通カードを挿入口から取り出します。
これでチャージ完了。
機械によって若干の違いがありますが、大まかな流れは上記のとおりです。
交通カードの残金を知りたい場合は…
パソコンで調べる
パソコンで調べる場合は、上海交通カードのオフィシャルホームページにアクセスし、トップページ左上のコーナー「交通卡余额查询」にカード番号を入力します。
カード番号はカードの右上に刻印されています。頭文字のアルファベットを除く数字部分を入力して下さいね。
こちらの方が簡単!スマホで調べる
スマホで調べる場合は、微信経由が便利です。
微信アプリを開き、友人の追加→公式アカウントで検索窓に上海发布(发布はfabuと打って変換)と打ち込むと上海市の公式アカウント「上海发布」が出てきますので、フォローしてください。
上海発布微信アカウントのフォローの方法はこちらの記事を参考に
購読→上海发布→市政大厅と進むと、天気や、大気汚染状況、路線バス運行状況など便利な項目がいくつか出てきます。
ここで「交通卡余额」をタップし、アルファベットを除いた11ケタの数字を打ち込むと、
結果がこのように出てきます。
セルフ機でのチャージ残額確認方法
先ほど紹介した交通カードを購入したセルフ機でも交通カードの残額を調べられます。
この画面の「查询」を選んで下さい。
交通カードの割引制度あれこれ
交通カードの割引制度を紹介します。
バス
バス同士、バス⇔地下鉄間の乗り継ぎ優遇サービスがあります。
1台目のバス(地下鉄)の乗車から120分以内に2台目のバス(地下鉄)に乗車すると1元割引になります(地下鉄同士は割引適用外)。バスではカードをスキャンする時に「ピピッ」と2回音が鳴れば割引されている証拠です。
地下鉄
地下鉄の優遇としては、1ヶ月の地下鉄利用料金が累計で70元を超えると、その後の利用は月末まで10%引きになります。
地下鉄に頻繁に乗る人には嬉しいサービスですね。
片道5元の道のりを毎日の出退勤で利用した場合、月の半分は割引価格で乗車できることになります。この優遇は新しい月に変わったら計算し直しになります。
フェリー
フェリーでも優遇が受けられます。
普通フェリーの場合、1ヶ月のフェリー利用回数が20回を超えると、その後の利用は月末まで20%引きになります(60回まで)。エアコン付きフェリーの場合は当日2回目の利用時に1元割引になるシステムになっています。
リニアモーターカー
交通カードでリニアモーターカーに乗車すると20%引きの片道40元で利用できます(現金でチケットを買う場合は50元)。
パーク&ライド
日本人の利用者は少ないと思いますが、一部地下鉄の駅には駐車場が併設されており、パーク&ライドサービスが利用できます。交通カードで駐車場に入り、同じカードで地下鉄を利用します。帰りも同じカードで駐車場の精算をすると1日10元で駐車場を利用することができます。
えっ、長期間使わないとカードがロック!?
交通カードは最後の利用から5年以上残金の変動がない場合、カードがロックされてしまいます。でもチャージをすればいつでも復活可能なのですが、帰任などで本帰国し、今後上海に来る予定がない場合は、後任の方に引き継ぐか払い戻ししましょう。
カードをシャレオツにしよう!
こちらでの生活が長くなったり、イベントに参加したりすると、交通カードを頂く機会があるかも知れません。但し、そのカードに何かの広告が印刷されていたり、記念カードだったり、形が不規則の不定形カードだったりすると、先ほど書いたとおりカードの払い戻しはできません。そんな時はいっそのことカードをドレスアップしちゃいましょう。
これは筆者所有の交通カードなのですが、日本人に人気のキッチュチャイナというお店で販売されているカード用のシールを貼っています。
ドレスアップが好きな私の同僚はラメシールを貼ったり、凹凸のあるシールを貼ったりして自分のオリジナルデザインを楽しんでいます。ハンドメイドが好きな方ならカードケースを自作するのも楽しいかも知れませんね。
かわいくするだけじゃない。交通カードをデコる上海生活者ならではの理由
バスが激混みの時に他の人にバケツリレーのようにカードを順々に渡してカードのスキャンをお願いすることがあるのですが、戻ってきた時に自分のカードが見て触ってすぐ判るようにしています。
また、タクシー乗車時のカードすり替えトラブルなども防ぐことができるのでオススメです。
いかがでしたか?交通カードを手にすると移動が楽になりお出かけもしやすくなりますよ。ぜひ上海に着いたら早めにGETしてくださいね。