今や中国は日本以上に進んだキャッシュレス化で携帯電話、スマートフォンがなければ何もできない世の中になっています。
私も外出時、財布を持ち歩かなくてもスマホは必ず持って行くほど。
中国に赴任するにあたり、必ずご購入頂きたいのがスマートフォンです。
(zhìnéngshǒujī/ジー4ノン2ショウ3ジー1 )
→(訳)スマートフォン
日本でガラケー派だった方も、中国での生活はスマホが必須。今日は中国生活の必需品、携帯電話の購入と契約についてお話します。
目次
まずは基本のキから。中国の携帯キャリア3社の紹介
中国の移動通信キャリアは全部で3社あります。
1.中国移動(チャイナモバイル(CMCC)
中国移動は元々中国の移動通信をリードしていた会社で、中国各地に多数の中継基地を持っています。
2.中国聯通(チャイナユニコム)
中国聯通は、旧聯通と網通という会社が合併してできた会社で、ネットワーク回線に強みがあります。
3.中国電信(チャイナテレコム)
中国電信は中国の固定電話の通信キャリアであり、最近携帯事業にも乗り出した会社です。
の三大キャリア体制です。
しゃんはいさくらは中国移動ユーザーです。私は2005年から上海で生活していますが、当時の上海の携帯電話は中国移動一強でしたし、会社の人からも薦められて、選択の余地なく中国移動ユーザーになりました。その後固定電話の延長サービスとして電信でも携帯電話が使えるようになり、聯通も上海エリアで次々と営業所を構えるなど、現在は3社がひしめき合う状況になっています。各社それぞれに強み弱みがあり、現在は昔ほどの優劣の差がなくなってきました。
移動、聯通、電信 どれを選ぶ?
この質問はよく聞かれますし、中国のサイトでも果たしてどのキャリアが一番いいのかという質問はひっきりなしです。
エリアによって、周囲の人たちのキャリアによって、自分が使う機種によって(ネットワーク回線の対応端末など)選択が変わってきますし、通信速度が大事なのか、通話品質が大事なのか、それとも毎月の費用を抑えたいのかなどによっても変わってきます。
が、そんなこと言われても、やっぱり解らないですよね!
そこで、筆者の経験や中国のサイトを読んだ上での、独断と偏見(?)による、
中国生活便利帳版、ケース別オススメランキングを紹介しちゃいましょう。
ケース別携帯キャリアお勧めランキング紹介!
【全国各地に出張が多い駐在員さん向け中国携帯キャリアおすすめランキング】
中国移動は中国の山の中でも電波が届くほどの優れた通信ネットワークを持っています。全国各地に飛び回る駐在員さんにはイチオシで中国移動をオススメします。聯通と電信の順位は費用面を考慮してこの順番にしました。聯通は中国人ユーザーの会話を聞いても、通話料が一番お得だと認識されているキャリアです。
※この聯通電波の悪さは「混雑した品川駅でなかなかつながらないソフトバンクのケータイ」よりはかなりましなレベルです。
【大都市駐在で移動の少ない奥様向け中国携帯キャリアおすすめランキング】
このランキングの判断基準は理由はズバリ「上海市内に外国語サービスを提供している営業所があるかないか」です。中国に来てなるべく早い段階で契約したいのが携帯電話なのですが、言葉がわからない人にとっては契約のハードルが高いことと思います。
会社の人や駐在の先輩などが付き添いしてくれればいいのですが、頼みにくい場合もありますよね。上海であれば、聯通も移動も日本語対応してくれる営業所があるので、それを考慮して上記のランキングにしました。
電波の良さでは中国移動がトップなのですが、費用面でやや劣るので、聯通を1位にしました。中国のサイトでも中国移動の通話料の高さについてはあまりいい声が聞こえません。
3位の中国電信をカッコ書きしているのは、電信の営業所で外国語サービスを提供している場所を聞いたことがないからです。
【4G通信を多用する方向け中国携帯キャリアおすすめランキング】
4G市場に介入したのが一番早かったのが中国移動。急速にネットワークを広げ、現在は中国の県レベルの地方でも4Gネットワークがカバーされています。
中国電信の4Gネットワークはは中国移動には劣るものの、既に300都市以上をカバーしています。
普及のスピードとしては中国聯通が一番遅れているようです。ただ、4G通信量が多ければ携帯代も上がります。何を重視するかですよね。
【とにかく費用を重視したい!という方向け中国携帯キャリアおすすめランキング】
中国聯通が上海のあちこちに営業所を出し始めた頃、私もキャリアを変えようか考えたほど、いろんなキャンペーンを打ち出しています。中国人ユーザーからも中国聯通の通信料については高く評価されています。
中国電信は固定電話の契約内容によっては携帯電話がプレゼントされるプランがあります。但し、固定電話の契約は通常大家さんに帰属しているので、マンション契約の時に固定電話についての確認をしておく必要があります。中国移動の通信費は先に書いたように通話料が高い事で有名です。
中国の携帯電話契約に必要なもの
携帯電話の契約にはパスポートが必要です。
赴任してまもなくは、居留許可の申請などでパスポートが手元から離れることが多くなります。携帯電話の契約は早いに越したことなし。手元にあるうちに手続きをしましょう。
申請契約者本人が使いたいキャリアの営業所に出向いて契約を行います。営業所に着いたら係員が何をしに来たか聞いてきますので、携帯が欲しい旨を伝えましょう。
(wǒ yào mǎi shǒujī(hào)/ウォー3ヤオ4マイ3ショウ3ジー1(ハオ4))
→(訳)携帯電話(番号)を買いたいです
中国語ではこれが一番簡単な言い方です。
既にSIMフリーのスマートフォンを準備済みの場合は、番号だけを買えば良いですしスマートフォンがない方は各営業所で電話機と番号の両方を買えば良いです。
各社共に豊富な料金プランが準備されていて最初は戸惑うと思いますが、プランの変更はいつでもできますので、係の人に質問しながら自分に合ったプランをご契約ください。
例:アンドロイドスマホの場合、日本で使えるGoogle Playが中国ではアクセス禁止対象の為アプリのインストールがままならないなど。
やはり「蛇の道は蛇」で中国でスマホを購入することをおすすめします。
中国聯通日本語対応可能営業所
中国聯通は上海市内に日本語対応営業所があります。
【チャイナユニコム虹橋店】
住所:番禺路1028号上海数娯大厦1F
電話番号:TEL 021-6317-3775(日本語可)
地下鉄:
虹橋路駅(3、4、10号線)より徒歩で約10分
徐家汇駅(1号線)より徒歩で約15分
在上海日本人に人気のスマホ
中国携帯電話契約とともに必要となるのがスマホ。在上海日本人に一番人気なのはやはりiPhone。もっともよく見ます。
アンドロイドスマホではサムスン、ソニーのエクスペリアのユーザーを見たことがあります。中国にはフワーウェイや小米などiPhoneと比べ比較的安価なアンドロイドスマホが出ており、一般の中国人に人気です。
フワーウェイ
小米
OPPO
最近阿信が中国アンドロイドからiPhoneへ乗り換えた理由
阿信は長期に渡りフワーウェイ、一時的にですが小米のアンドロイドスマホを使ったことがあります。最近の中国スマホもかなり進化していて、使用感もなかなかよかったです。iPhoneにはない面白アプリにがアンドロイドではダウンロードできたりで。
中国語入力→日本語入力への切り替えの煩わしさ
ただ・・・阿信は普段、スマホでの中国語と日本語の使用率が大体半々。中国アンドロイドスマホですと日本語入力はsimejiというアプリを起動させ、日本語入力を選択しないと日本語が入力できません。
↑simeji アプリの外見はカワイイ。
使用して日が経つと、スマホのフリーズ現象が多発。日本語入力→中国語入力はそのまま切り替えられるのですが、中国語入力→日本語入力の場合は、微信をいったん閉じて→simejiアプリを開く→日本語入力を選ぶ→微信に戻って入力、のプロセスを経なければならず。いちいちフリーズも起こり・・・。そのわずらわしさが嫌になってしまいました。
中国はGoogle Play使えません
また、Google Playが中国ではアクセス禁止と言うことから、
個人情報を盗み取る恐れのある危険なアプリのダウンロードの危険性が中国アンドロイドスマホではあるという話も聞きました。iPhoneのアプリはapple storeからのダウンロードのため、その点の危険は少ないそうです。キャッシュレス化が盛んな中国でよりセキュリティがしっかりしたスマホにしたくなりました。
というわけで最近阿信は全面的にiPhoneに乗り換え。日本語→中国語の切り替えもサクサクで日々のプチストレスが一つ消えました。
中国スマホにできてiPhoneにできないこと
ただ、中国アンドロイドの多くは異なる携帯キャリアのSIMを2枚入れられますが、iPhoneはそれができないですね・・・。
また選べるアプリの種類や面白味も減りました。私は個人的に呼び出し音を細工するのが好きだったので。それはiPhoneですと気軽にできず。ま、仕方ないです。
以前はこんなブログを書くほど中国アンドロイドケータイが好きだったですけれどね。
中国広し・・・エリアが変わると携帯キャリアの管轄も変わる
中国は広大なため、同じ中国国内のキャリア会社であっても、エリアを越えてしまうと管轄が異なってしまいます。
阿信は広州で中国聯通の番号を購入し、上海に引っ越してからもその番号を使っていましたが、スマホは上海にあるにも関わらず上海市内に電話をかけても、番号が広州のため、広州からの電話料金がかかってしまいます。これでは私に電話を掛ける人も長距離電話になってしまい迷惑に。
おまけに中国では居住地域以外からかかってくる電話に異様に警戒心を高く持たれてしまうので電話番号に「広州」とあると出てくれない人すらも・・・
※中国では一般的に電話番号の他にその番号の所在地も表記されます。
上海聯通に「広州聯通で買った番号をそのまま上海聯通で乗り換えができるか」聞いたところ、回答は「不可」。結局上海で新しい番号を買うことになりました。中国の別の都市へ転居する場合には注意が必要です。
中国便利アプリが前の番号使用者に使われていた!?阿信が経験したトラブル
上海の番号を買ってめでたし、めでたし・・・といかなかった私のトホホなお話を紹介。
念願の上海の番号を買ってホクホクで帰宅後、いろんな中国便利アプリの設定をしようとし、まず初めに中国版LINEの「微信(Wechat)」に登録をしようとしました。
新しい携帯番号に切り替えをしようとしたところ、「既にこの番号は微信に登録されています」と表示。
「?」と思い、微信上でその電話番号を検索したところ
河南省の全然知らない男の人が出現
購入した電話番号の所有者は私であるにも関わらず、以前のこの番号の所有者が微信を連絡先として登録していたため、購入番号では微信を開設できない事態になりました。当時はまだ広州の番号が使えていたので、その番号を継続利用することで回避しました。
また市中の買い物、タオバオ、公共料金の支払いで使う「支付宝(アリペイ)」。これも中国生活必須アプリ。
「支付宝」で元の携帯番号の所有者が元の携帯番号を支付宝の連絡先として使い続けているため、今私が使用している上海の番号では登録することができません。仕方ないので元の広州の番号で使い続けています。
しかし目下、メアドによる支付宝登録は中国人しか適用できないルールがある模様です。なので、誰も使っていない番号を買うことが重要ですね。
またこの元の番号の人、微信や支付宝はおろか、他の様々な登録先の電話番号変更を何もしていない模様で、番号を換えてすぐの頃から私に間違い電話、クレジットカードの支払額のお知らせ、銀行口座の残高のお知らせなど来て、私はその人の名前まで嫌でも覚えるハメに。
迷惑なショートメッセージや電話は電話機能でブロックできるため、かかってきてすぐにブロックすれば、2度目以降は不快な思いをしなくて済むものの、その量が多くて驚きました。
春節(旧正月)には「課長、明けましておめでとうございます」とかたくさんのお祝いショートメッセージが来ます。間違い電話には「この人とは関係ありません」と何回説明したことか・・・。
韓〇林さん!ちゃんと新しい番号に換えてください。2年経ってもめっちゃ迷惑してますよ。
中国人の夫曰く、このトラブルを回避するには、
1.市中のちっぽけな営業所で携帯番号を買うのでなく、ちゃんとしたある程度の規模の営業所で番号を買う事。確かに阿信がこの番号を買った営業所は「家からの距離」だけで選んだ規模の小さな営業所。
日本語はじめ外国語サービスのある営業所ならまず大丈夫でしょう。
2.その場で使用者がいないかを確認する。
どうしても心配であれば、番号購入時に番号の候補が何個か出されますので、微信や支付宝にその番号でログインしてみて使用者がいないことを確認してから購入してもいいかもしれません。私は今回の事でかなりこりたので、次回番号を買う際にはスタッフのケータイを無理言って使わせてもらってでも検索してもらいます。
まとめ
今後の中国生活において必須の各種アプリ、銀行口座の開設手続きなどで必ず必要となるのが中国の携帯電話番号です。中国に住んだら早めの手続きをオススメします。
いい番号が選べると良いですね。
【出典】
各社中国携帯キャリアへの中国人ユーザーの声はこちらのページを参考にしました。
(百度経験内ページ)